2004年3月 2週間のモロッコ旅行 |
1日 | Tokyo→アムステルダム | KLMオランダ航空利用 アムステルダム1泊観光 |
2−3日 | アムステルダム→タンジェ→カサブランカ | アムステルダム→霧の為タンジェ1泊→カサブランカ |
3−4日 | マラケシュ→ワルザザード | マラケシュ1泊→民営バスでワルザザード |
4−8日 | ワルザザード→メルズーカ | メルズーカへ 砂漠滞在 |
8−13日 | メルズーカ→ワルザザード→マラケシュ | 砂漠→ワルザザード1泊→マラケシュへ |
13−14日 | マラケシュ→カサブランカ →アムステルダム→Tokyo |
マラケシュ滞在→カサブランカ →アムステルダム経由Tokyo |
旅行記 | ||||||
オランダ経由〜マラケシュへ 今回の旅行はキャンペーン中で格安をうたうKLMオランダ航空を使い、アムステルダム経由カサブランカ行きで入国です。
成田を午前中に出発し、アムステルダムには現地時間15時に到着。今回のアムスでの宿はMarion's Houseというネットで探したB&B。部屋はシングル約4000円という値段のわりに広くてきれいであたたかい! オランダで1日程度のトランジット時間があるため、アムステルダムに1泊し、観光をしていくことにする。これから向うモロッコと、全く雰囲気の違うヨーロッパを味わえるのでした。 アムステルダムをさらっと半日程度で観光するとなると、街歩きと美術館めぐりが妥当なものでしょう。 まず向ったのは有名な「夜警」のある国立美術館。ガイドブックにもこの絵だけが別格扱いで解説されています。見学客が少なく、のんびりとした見学ができました。 しかし、「夜警」なんかよりダントツ良かったのは猫の博物館! あらゆるジャンルの猫の絵や写真やグッズが延々と飾られてる。こんなにたくさんの猫モノを見たのは初めてです。さらに本物の猫もたーっくさんいるのです。10匹以上が常に徘徊していて、しかも触り放題。猫キチにとっては要チェックの場所です。 アムステルダム20時発カサブランカ行は霧の発生のため、タンジェに急遽1泊というハプニング付でしたが、翌朝には無事カサブランカに到着しました。 カサブランカからまっすぐマラケシュへ列車で向うことにしました。駅のホームで一緒になった日本人旅行者(男性一人旅・女性一人旅)と一緒に向います。 男の子はアムステルダムから私と同じ飛行機だったみたいです。学生旅行中だって。 女の子はヨーロッパから来てるらしく、普通のパッカーと違ってスカートにサンダル?というラフな格好がおもしろい。 マラケシュに着いてから宿に荷物を下ろし、夕食を一緒にとることにしました。フナ広場へ行くと当時のごちゃごちゃ観がそのまんま!
マラケシュからワルザザードへ マラケシュからワルザザードに行く事にしました。 公営のバスは時間が合わないので、別のバスターミナルから民営のバスに乗る事に。 これがまたきっちゃない上、窓にヒビが入ってる。なんでフロントウインドウにあんなに大きなヒビが入るんだろう。事故の痕跡?? バス酔いしやすい私は酔い止めを飲んで水も口にしない断食に入りました。 それにしても山越えは大変だと書いてあったが、確かに。日光いろは坂を遠心力全開で数時間ぶっとばすかんじ? 午前11時頃マラケシュを出発・午後4時頃ワルザザードに到着しました。 ガイドブックにのっているホテルエスサラムにチェックイン。ホテルの中は広く、部屋もたくさんある様子です。荷物をおろし、シャワーのお湯が出ないようなので、近所のハマムに行くことにしました。 市場のはずれにあるハマムは5時頃は混む時間なのか、女の人がたくさん。巨乳もたくさん。 前も書いた気がしますが、ホントこっちの人のすごいんだって。 ゆっくり垢すりとサウナを繰り返し、お湯をふんだんに使うと汚れと疲れも取れたかんじ。 帰りに本日初のまともな食事をしました。ぐるぐるグリルにしたチキンとポテトとファンタ。とってもおいしく、おなかもいっぱいになりました。 翌日はバスでメルズーカ砂漠までいく予定です。メルズーカ行きのバスは早朝5時にバスステーションを出るとのこと。寝過ごすと大変なので、早めに就寝しました。 砂漠滞在(メルズーカ) 翌朝は3時に起きてチェックアウト。 入り口のソファで眠っているフロントの兄ちゃんを起こしてチェックアウトし、ついでにタクシーも止めてもらいました。ホテルからバスステーションへは距離があるため、タクシーです。ホテルエスサラムはフロントの人も感じよく、静かで快適だった。 バスは民営だがそこそこきれいだし、隣も空いているので、ずーっと丸くなって寝ながら乗っていきました。これが一番車に酔わない方法なのです。特にモロッコのバスは車体によってはすごく揺れるので、寝ているうちに着く、というのが一番望ましい。 5時過ぎに出発し、メルズーカには12時過ぎに到着です。 着いたとたんに窓の外から「ヘーイジャポン!」攻撃が。 客引き青年はひとりだけ。私がバスを降りてからずーっと熱心に勧誘し続けてたが、そんなすぐに決めるつもりはありません。 疲れたのでバス停のすぐ横にあるカフェでお茶を飲んだり、トイレに行ったり。あまりにも客引きがうるさいので、「うるせーんだよあっちいけ」と言ってみました。日本語は無論通じないが、ニュアンス的には通じてるのでは。
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いや〜こっちの人も逆ギレすんのね。「お前始めっからかんじ悪いんだよ〜」てなことを言ってるらしい。 不愉快極まりない時間を過ごしていると、目の前に4WDがとまった。気を取り直したジャポン青年は「カレは砂漠のホテルの従業員だから、聞いてみれば?」と。 どちらにせよ、砂漠に行くので、参考までに値段とか場所とか聞いてみる。砂丘には歩いていける距離で、シングルでお湯の出るシャワー(これ重要)もついてるって。 あまり熱心すぎないさらっとした雰囲気のドライバーで、それも決め手に。砂漠ライフを満喫できるかは、ホテルに依るところが大きいので、こういうのはカケなんですが。 あたりか、はずれか。いずれにせよ、一度砂漠まで行ってしまうと他の交通手段がないため、「じゃ他をあたるわ」がきかない。これで決まりなのです。 車でホテルへ向う途中、急に遠くに現れた砂丘はとても印象的でした。 グレーや茶色の風景の向こうに、いきなりあかるいベージュの砂丘の連なりが現れました。 ホテルはほとんど砂漠のきわにあり、安宿よりはランクが上の雰囲気です。 話の通り、裏側はすぐ砂漠に向っており、散歩がてら砂丘ぶらぶらができます。 部屋はシャワー付で、この辺名物のアンモナイトの化石入りの板があちこちに使われている。テーブルとか洗面台の横とかベットの頭の台とか。黄色とオレンジであわせたインテリアがかわいい!女の子好みです。よかった。 ただ、今夜は満室でしょぼい部屋しか空いてないらしいのです。 「よかったら今夜らくだツアーいけば?そして明日の朝帰ってきたら、部屋を空けるよ」と言われました。 満天の星空を見るには、砂漠ツアーは必須。 行くつもりではいたけど、このホテルには見たところ他に宿泊客がおらず、参加は一人になってしまうのです。ガイドブックに出てるような宿ならば、時期的に日本人学生の2人や3人はいるはずなので、一緒に参加できると思っていたのですが。 さすがにラクダ男とふたりっきりで砂漠に挑むのはちょっと。。うーん心配。らくだ女をリクエストしたけど、いないらしい。うーん心配。。 ・・・この時点で私は砂漠ツアーというのは、らくだ&らくだ男&私だけで砂漠のど真ん中にテントを張って一晩過ごすものだと思っていたのです。 1泊砂漠ツアー 結局砂漠ツアーに参加しました。だってここまで来たのこのためですから。
ラクダに乗るのは結構きついです。ラクダにまたいで立ち上がるのに前後にがくんがくーんとゆれます。その時に振り落とされそうになります。実際振り落とされる観光客もいるらしく、らくだおじさんがは乗る時だけは気を使ってます。 その後も内腿と腕の筋肉を非常に使います。しかも私このラクダに嫌われているようで、乗ろうとするととてもいや〜な顔をされた(わかりますよ、そういうの)。乗ろうとしたとたん、立ち上がって拒否されたこともあった。。。 一体私が何を?まあ、確かにあんたの背中に勝手にのったけど。 サラッサラの砂丘がどこまでも続くのも感動的。ラクダに乗った自分の影が、向こう側の砂丘にくっきり映るのです。 途中砂漠に沈む夕日を見るために休憩。あーホントに世界の果てにきたんだねえ。 日本でも見れる夕日なのに、ここで見ると印象が全然違う。砂漠に沈む夕日です。 数ある夕日の中でも、かなりハイレベルでは・・? 正直いって「月の〜さばーくを〜」を歌いたくてうずうずしてたのだが、どうしても自分を捨てきれず、歌えなかった。思うに、砂漠ツアーに参加した日本人観光客の95%は、この歌を歌ったはずです。 今夜の宿泊は砂丘のくぼ地に作られたキャンプ場です。すでにたくさんのテントがあって、それぞれにツアーで参加した観光客が散らばっているみたいです。 はー!よかったー。この時点で「この世に私とラクダ(しかも嫌われている)とラクダ男しかいない」という恐怖から逃れられました。 夕食前にお茶を入れてもらいました。ミントの入っていない、遊牧民っぽい甘ーいお茶。 我々のテントにはお手伝いの少年が2〜3人いて、ラクダおじさんと一緒に夕食にタジンを作ってくれました。 タジンとは、はジャガイモ・にんじん・玉ねぎ・チキンなどを専用の土鍋で煮て作る、エスニックな肉じゃがみたいなもんです。味付けもスパイスがきいてて結構うまいのだ。モロッコ全土に普及してる食事らしいです。 食後は念願の「満点の星」を見るため、一人で砂丘に登っていきました。 電気も何もないので、真っ暗闇の中を手探りで歩く。はるかかなたにぼんやりと砂丘のてっぺんが見えるが、ずるずる崩れる砂丘を登るのはものすごい体力がいります。両手両足を使ってよじ登るのだが、足元から崩れる砂の為、全然進まないのです。 三分の一くらい登った所でよしとしてしまった。 それでも下の方にぼんやりとあちこちのテントから漏れる光が見えるので、高い所には違いないのですが。 日本ではまずお目にかかれない数の星。 きらきらしてて、なんでか光も強く見える。これを見るために、こーんな遠くまで来たんだよねえ。よくやった、自分。と、自分を褒めました。 寒さを覚悟してかなりの厚着で来たけど、それでも地面から伝わる寒さはものすごく、1時間くらいで下界に帰ることにしました。暗闇でゴボゴボいう音が聞こえるけど、きっとらくだだ。
テントに戻ってお茶を一杯もらい、その後またホテルへ戻りました。おなじ行程をらくだに乗っててくてくと。 ホテルではシャワーをあびてさっぱりしてから朝食。中庭でパン・卵・オレンジジュースとコーヒー。たくさん食べて部屋に戻って「ちょっと昼寝」のつもりが10時〜16時すぎまで。これは昼寝か? 3泊した間、裏の砂丘に散歩に行って砂ダイブをしたり、中庭で本を読んだり、タムタムパーティをしたり、昼寝をしたり。 とにかくのんびりと気軽な時間が持てました。 全体的に楽しい砂漠ライフだったが、砂漠の乾燥に喉をやられ、また、気温の変化からか風邪をひいてしまったようです。 毎朝のどの痛みと若干の微熱を感じるようになったため、名残惜しいけど砂漠を出ることにしました。 三泊したホテルともお別れ。予算よりも高めの砂漠ライフだったが、ホント気持ちよく楽しく過ごせました。宿泊客も少なく、どう考えても従業員の方が多いのだけど、皆ある程度の距離をもって接してくれ(これがなかなか難しい)、のんびりライフを尊重してほったらかしてくれたのが良かったです。 メルズーカからマラケシュへ戻る 帰りの交通の便だけが予想外に悪く、アリさんが送ってくれるのはリッサニまで、それ以降はタクシーとバスを乗り継いでワルザザードに戻ることになってしまった。 リッサニからティネリールまではタクシーを貸しきってすっとばしてもらったのだけど、400dhも取られた。これはホントきつい金額でした。しかし2時間あまりをノンストップで飛ばしてもらい、時間の節約にはなったけれど。 タクシーからはどこもまでも続く石と土の砂漠のような風景も見れたし、タイムスリップしたような町並みも何度も通り過ぎた。現代でもこのような世界があるんだなあ。 ティネリールからはバスでワルザザードへ。 出発時間まで少しあるので、近くの食堂で食事をしました。またタジンを食べたんだけど、これは味付けもおいしく、香草(コリアンダー)も入っていて、私の好みの味でした。 この街は観光客が珍しいのか、はたまた女性一人旅のせいなのか、注目度が他の街の50倍くらいあります。 ちょっと変質者っぽい人にずーっと着いてこられたのには閉口。
シングル50dhでトイレ共同。もうなんでもいいって。 事実トイレもシャワーもかなり私の許容範囲から外れているが、気にするだけの精神力は残っていません。 ジュースを一気飲みして、そのまま眠ってしまいました。 翌朝は8時発のバスに乗る為、6時には起きる。ワルザザードはホントに泊まるだけの場所だったな。 バスはほぼ時間通りに来たけど、なぜアトラス越えのバスはみんなボロいんだろう。また窓割れてる! 帰りのワルザザード〜マラケシュ間は、来る時よりもさらに時間がかかりました。休憩も何度もとったけど、多分バスのボロさが原因だと私は思う。さらに排気ガスのすごさ。 ここ数日の肺の調子の悪さは排ガスも原因かな? それでもバスはプスンプスン言いながらマラケシュまで走ってくれました。 マラケシュ滞在 今日はホテルミモザに泊まることにする。シャワー共同・シングルで50dh。 朝からろくなもの食べてないので、さっそく近所の食堂でタジンを食べました。タジンはにんじんとか玉ねぎとか豆とか、野菜が入ってるので良いです。とにかく野菜を取らないとね。 ネットカフェでメールをし(日本の職場の状況とかも、知りたくないけど知らなければ)、宿に帰って昼寝です。それにしても旅行中はいつも必ず昼寝の習慣がついてしまう私。帰国後の一番のネックは、昼寝なし生活に戻る事なんですよね。 8時過ぎに外出し、もっとマラケシュライフを満喫できる宿を探しに行きました。 2000年に泊まった宿は、当時よりも設備や快適さが大分劣っていたので、違う宿を探すことにしたのです。 あんなに気に入って長く滞在した宿なのに、没落をみるのは悲しいなあ。 一軒通りがかりによさそうな所を見つけました。 この辺の宿にありがちな入ったとたんの暗くて怖い雰囲気がなく、入り口の大きな鉄扉を開けると明るい吹き抜けのフロントがあるプチホテル。Hotel Belle Villeはリヤドと言われる昔の建物を改装したもの。 雰囲気も良く宿の人も感じよいです。明日からシングルが空くらしいので、予約をしておくことにしました。 宿が決まったので安心してミモザに帰り、寝てしまった。 とにかく数年前の強行軍旅行がなつかしいくらい、最近は体力が落ちているので、ちょこちょこ休まないと持たないんだよね。 マラケシュでは砂漠にいるときよりも気候が穏やかに感じました。 翌朝、8時過ぎに目が覚めたのでシャワーをあび、朝食に出かけます。 近所のカフェでデニッシュとコーヒーの朝食。フランスが元宗主国だからか、モロッコはデニッシュとかパンがおいしい。朝食つきの宿もあるけど、一歩外に出ればカフェや食堂でいろんな種類の朝食が食べれます。 ホテルミモザから昨日予約したホテルに移動します。
新市街までバスで行き、観光局にいたおじさんに場所を聞いて、タクシーで向う。 先進国と遜色ないだけの品揃えがある大型スーパーマーケット。 ここで買い物する人は、ある程度以上の生活の人に見受けられます。おかしも食べ物も、生活雑貨や洋服まで売ってる。 なによりも酒の種類が今まで見た中で一番多い。外国産のワインもいくらか扱っているが、値段は日本と変わらないくらいの高級品もありました。とりあえず、安めの白ワインを2本、クッキーやチップスなどおかしも買う。 荷物が重くなったので、ホテルまでタクシーでまっすぐ帰ります。 宿の屋上にはテラスがあって、ソファーでごろごろできる場所があるのです。 他の宿泊客もたまに利用してるが、基本的にあまり人がいません。昼からワインを飲んでごろごろしてるのは、私くらいです。 帰国までの数日間、ホントだらだらのんびりしていました。 ちょうど学生の卒業旅行シーズンだったからか、一歩外へ出ると、たいてい日本人旅行者に出会います。たまに彼らとご飯やお茶を一緒にすることもあり、普段接点のない若者(なんだか年寄りくさいな)とおしゃべりするのも、なかなかよいものでした。 マラケシュの人間は観光客なれしており、日本人女性だから特別注目することもあまりないし、そういう意味でも居心地がよいです。 今回はお土産を色々買いたい!と思っていたので、頻繁にスークを訪れました。実は絨毯を買うつもりもあったので、特に買い物には気合が入っていた。(絨毯購入の詳しい話はこちら) 今回のお買い物は手描きの紅茶グラス・絨毯(ラグ)・ランプシェード・アクセサリー・クッションカバー・香水ビン・アンティークのコーヒーミル・絵本などなど。 特にランプシェードの種類は多く、値段も交渉によってものすごく安かったです。重ささえなければもっと買って帰りたかった。 モロッコ再訪の印象 前回の旅行から4年もたっており、見るものが懐かしさと新しさとが半分ずつのモロッコ旅行でした。 相変わらずフランス語ができないことでの苦労もしたけど、一人で個人旅行するにはさほどハードではない国だと思います。(人によって感じ方が違うと思いますが、私にとっては気軽でした) 気候的には厳しい環境と感じられます。砂漠で風邪をひいてしまいましたので、乾燥と温度の変化には気をつけて過ごすべきでしょう。 買い物するにも手ごわいと評判のモロッコ商人。しかし、頭に血が上って「そんならいらないよ!」となる場面も、今回はほとんど経験せずにすみました。 もっともこれは現地事情がうんぬんよりも、私個人が昔よりも気持ちに余裕を持って買い物するようになったから、ということもあるかもしれません。 |