2006年5月、約2週間のヨルダン・シリア旅行 |
1〜2日目 | Tokyo→ドーハ乗換え→アンマン | カタール航空ドーハ経由・アンマンIN |
3〜4日目 | アンマン→ぺトラ遺跡へ | ぺトラ遺跡観光(2日間) |
5〜6日目 | ぺトラ〜アカバ | ワディ・ラムの砂漠観光 |
6日目 | アカバ〜アンマン→シリアへ | アカバからアンマン移動、そのままシリア/ダマスカスへ |
旅行記 | ||||||||||||||||||||
今回の旅行は関空からのカタール航空を利用しました。 成田空港以外を使って海外に行くのは、実は初めて。羽田〜関空間もセットになったこのルートは出発が夜のため、職場でしっかり仕事をしてからそのまま海外に行けるという嬉しいような悲しいようなチケットです。 羽田空港までは成田よりずっと近い。普通列車がふんだんにあるので、成田ほど空港までの交通機関に気を配る必要がありません。しかし、成田と羽田の一番の違いそれは。。 羽田利用者にはビジネス客がすこぶる多く、旅行者でちゃらちゃらした成田空港とは、雰囲気に圧倒的な差があるのでした。
Tokyo羽田から関空〜ドーハ〜アンマンへ 羽田発が夜の9時頃。さらに関空からは11時頃出発の便のため、関西国際航空は思ったより閑散としています。 カタール航空は良く知らない航空会社でしたが、なかなかどうして良いフライトでした!クルーのサービスも申し分なく、シートについたパーソナルTVで映画も好きに観れます。今まで利用したフライトの中でも、かなり高レベルの航空会社でした。 しかしながら、ドーハでのトランジットは7時間以上。 外に出るわけでなし、けして大きくはない空港の中でひたすら寝るー食べるー読書の繰り返し。同じように時間をつぶす旅行者もたくさんいます。観光のために入国する人もいるようですが、確かに7時間空港に缶詰になるのは、退屈だし疲れます。
アンマンではクリフホテル(日本人人質事件で有名になった安宿)の次にメジャーなところですが、シーズン外なのか、宿泊客もあまりおりません。当然日本人も全く見かけませんでした。 さて、夜はとあるサイトで知り合った日本人女性とご飯の約束をしています。 さっそくル・メリディアンへとタクシーで向いました。 さすが高級ホテル、入り口ではしっかりとセキュリティーボディーチェック。中はダウンタウンの安宿に比べて天国です。さしずめ、私の部屋は地獄です(いやまあ、そこまでひどくはないけど。天国に比べると、現世くらい?)。 豪華なインテリアのロビーには、お金持ち風の人々がたくさんいます。ここで無事Yさんとお会いできました。 ヨルダン第1日目の記念すべき夕食に、高級フレンチを食べに行ってしまいました。 La Maison Verte(ラ・メゾン・ヴェルテ)は炭火のステーキ、グリルが自慢の雰囲気の良いレストランです。この近辺にはいくつかこじんまりとして凝ったレストランがありました。当日あちこち歩きながら見つけてみてもOKかもしれません。音楽の流れる店内には我々ともう1組のカップルしかおらず、人気がないというよりも、たぶんもっと遅い時間の方が混むのだと思います。英語メニューもあり、アルコールも揃っているので、ばんばん酒が飲めます。まあ、初日なので一応ワイン1敗杯くらいにしておきましたが・・。 ご飯の後はカフェなどの並ぶ少しにぎやかな道に出て、1軒の喫茶店に入りました。 さすが中東のカフェ、水タバコ常備です。そしてほとんどのお客さんがゆったりと水タバコを吸っています。これはタバコと少し成分が違う為か、普段喫煙席がとても苦手な私でも、近くでお茶を飲むのに支障がありませんでした。 ヨルダン・シリア・レバノンをこれからまわる予定というYさん。日程が若干ずれますが、私とほぼルートが同じです。ところどころで会えるのを楽しみに、カプチーノを飲みながらおしゃべりしました。 つい1日前まで日本にいたのに、今日はこんな異国の地で、水タバコの煙に囲まれて、タビビト同士お茶を飲んでるなんて、不思議です。これから旅行日数が経つにつれて、日本の方が逆に遠い印象になってゆくのかもしれません。 ダウンタウンまではタクシーで帰りました。ホテルの住所を見せても場所がわからず、運ちゃんは宿に電話して場所を聞いてくれました。親切だなあ、と思いきや、仕事のついでにナンパもね!タイプの運ちゃんでした・・・。「ぜひ明日観光に連れて行ってやろう」って・・。 こういう誘いを聞くたびに、「じゃあぜひお願いします!」という女性一人旅外国人がホントにいるかいな?と疑問に感じてしまう。 3〜5日目 アンマン→ぺトラ遺跡へ アンマンからぺトラまで、ジェット社(国営バス会社)のバスが朝6時に出ます。 バスに間に合うようにまだ薄暗い時間に起き出しましたが、体内に時差ぼけが残っているため、早起きそのものはつらくありません。
宿に荷物を降ろし、「日本人には特別サービス」というお茶をいただき、さっそくぺトラ遺跡へ向いました。 ワディムーサから遺跡の入り口までは、車ならほんの5分程度。しかし歩くとなるとかなりあるでしょう。たいていの旅行者はタクシーやこういった宿の送迎を使っていますが、根性ある旅行者が歩いているのを何度か目撃しました(たいてい欧米人)。 ぺトラ遺跡のチケットは1日券〜3日券まであります。私は2日券26Dを購入。26Dということは・・約4000円。たかいっ!! 遺跡の中はかなり広いです。ゲートから遺跡の入り口まで10分くらい歩き、さらに本遺跡までは切り立った岩盤の間を抜けるくねくねと曲がった小道(シーク)を30分程歩きます。そこを抜けると、さらに広大な遺跡群が広がるわけですが。つまり、この本遺跡に到着するまでに普通は疲れきります。 体力に自信がなく、お金に余裕があれば、徒歩以外の選択肢も有りです。馬・馬車・ロバ・らくだなど。かなり原始的で環境にやさしい交通手段です。でも雰囲気あるし、熾烈な料金交渉とセクハラに耐えられれば悪くないかもしれません。 私は耐えられないので、全て徒歩で回りましたが。 2日かけてゆっくり周ったので、距離的にはかなり歩きましたがそんなにきつくはありません。1日で全て周ると、結構きついかも。 シークを抜けるところに来ると、「インディジョーンズ/最後の聖戦」の舞台にもなった、かの有名なエル・ハズネが現れます。今までベージュの岩壁しかなかったところに、いきなりピンク色の明るい遺跡が現れるので、とっても印象的です。
ぺトラ観光2日目・翌日もさっそく遺跡へ。 遺跡の中では、昨日と同じ行程を同じようにひたすら歩きます。実にチケット売場からエル・ハズネまでは約50分もかかりました。(←これは普通より少し遅いです。途中ベンチで休んだりしてます。) 遺跡内部ではあちこち点在する神殿だの円形劇場だのお墓だの柱廊だのを見てまわります。せっかく来たのだから、ついでに遺跡の裏の山道をぐるーっと迂回して、高い所から全体を眺めてみようかな〜と山に登ってみました。 しかし、途中で出てきた看板(注意!あんたこれ以上入るとガイドがいないとまずいよ!山の中だよ!少なくとも同行者はいるんでしょうね?!)に出鼻をくじかれ、結局またぐるーっと坂を下って普通の道を歩いて戻りました。 アカバ〜ワディラムの砂漠観光 こう見えて砂漠マニアの私です。 ヨルダンにも砂漠ツアーがあると知って、何はさておき参加せねば!と南のアカバまでやってきました。 アカバでの宿泊はちょっと路地裏に入ったこぎれいなホテル。やはりシーズンオフなのか、宿泊客はあまり見かけず、ホテルの中はしーんとして、従業員も昼寝などしています。 ワディ・ラム(砂漠観光の場所)に近いため、当然手軽に参加できる1日ツアーがあるだろう、と軽く考えていたのですが、従業員に聞いてみたら“ないよ”って。
タカイヨーヤダヤダーとだだをこねると少し下がりましたが、それでも9000円。 それまであちこち聞き歩きとっても疲れ、さらに今日中にどうしても砂漠に行きたかった私は「まあいいか」と。きっとこの「まあいいか」が日本人がぼられる最大の理由でしょう。後から来るほかの日本人に申し訳ない!ホント・・。 約束の時間にタクシーの運ちゃんがホテルまで迎えに来ました。 そこそこ英語を話す、割合フレンドリーな運転手で、それだけに後で金でもめないか不安になります(誠実で金でもめないタイプは、概して無口であまり英語を話さない。あくまでもイメージですが)。 アカバからワディラムまでは結構な距離があります。 アカバの市内を抜け、郊外に入るととたんに乾燥した荒地が広がります。ぺトラからアカバまでのバスの車窓も同じでしたが、ヨルダンの風景は乾燥して荒れた地がどこまでも続いている。水と緑と湿気の豊かなアジアの風景とは全く異なり“厳しい土地柄なんだなあ”と思わせるものがあるのです。 さて、タクシーですっとばすこと1時間半。ワディラムに到着すると、入り口で入場券を買い(2D。運ちゃんが出す)、らくだ出発まで少しお茶など飲み(運ちゃんのおごり。。こわい)、いよいよらくだに乗ります。 今日私のガイド兼らくだ男をつとめるのは、どう見ても小中学生の少年。挨拶をしたきり一切おしゃべりはしませんが、その朴訥で無愛想な様子に、逆に安心してしまう。だいぶ心がすさんできてるなあ。。
さらにこのらくだ、我々を完全になめきっているのか、道中やたらと草を食べまくります。いや、いいんだけど、草を食べると手綱がぐいーんと引っ張られ、足に当たって痛くて千切れそうになるし、方向は変わるし。。 私の言う事を聞かないのはともかく、少年の言う事も全く聞かないんだけど? たまに気が向くと真面目に歩いてくれるけど、たいていは「お、あっちにもっとうまそうな草があるぜ」ぐいーん!なのでした。 砂漠は砂丘砂漠ではありません。周りを大きな岩盤で囲まれた別の惑星系の砂漠です。この広大な砂漠の中にいくつかの観光場所が点在しているらしいのです。 主なものはロレンスの泉やナバテアン寺院、なんとかストーンとか7つのなんとかかんとかとか。全然事前勉強してなくて、よくわからん。正直、これらの観光場所もさっき歩き方の地図を見て、発見したまでで・・。 そういうこまかい名所を見物するより、このだだっぴろい風景の中をらくだに乗ってのったらくったらぐいーん!と歩いている方がずっと感動も深いのです。 本日らくだに乗っているのはどうやら私だけのようです。時々、観光客満載の4WDが横を追い抜いてゆき、中から観光客が我々の姿を写真に写していくのが見えます。はたから見ると、確かに我々は風景の中でおもしろい被写体ではありましょう。 こんなに雄大で自然の美しさが残る場所に、よくやってきたなあ自分・・と感慨にふけっていると、すぐ横を車に乗ったベドウィンが何度も通りがかり、「よお!楽しんでる?」とか「彼はちゃんと仕事してるか?」とか「さ、2人にジュースをやろう!」とか言ってきます。 随分日常だなあ。。こっちはとても非日常感を味わっているのですが、きっと彼らにとってはこの広大な砂漠も庭で仕事場なんでしょう。
あたりはどんどん暗くなり寒くなり、風も強くなってくるのです。我々を軽く追い越し、出口に向かってさっそうと走り去る4WDがなんだか憎い。。 らくだはそんな都合なんか考えないのか、相変わらずポテッポテッポテッ、ぐいーん(草食べる)をしながらレストハウスに向かいます。 このスピードで歩いてきた我々が出発地点に戻るとすっかり夜。星も出ています。なんと時刻は9時近くになっていました。 らくだと少年にサヨナラし、タクシーでまたアカバへ向かいました。 運ちゃんは「予定時間をだいぶ過ぎちゃったから、土産屋のおやじに追加料金もらえって言われたんだよねー」などといっていますが、まあ無視です。 途中でタクシーを停めてもらい、だいぶ暗くなってきた夜空の星を眺めたりしました。 アカバのホテル前に着いたのはすでに10時。思ったよりかかったなあ。 運ちゃんは「予定より時間もかかったし、お茶もおごったし(や、やはり!)、俺サービスしたもんねー。追加料金は?チップは?」と降り際に言って来ましたが、「時間の遅れは私のせいじゃないし、追加なんてしないよ。十分な金額払ってるからね!楽しかったよありがとう。」で終了しました。 この最後に金の話するのはどうしても避けられないのかなあ。最後は握手やお礼や楽しかった想いを伝える言葉で終わりにしたいのに、たいてい金の話で終わるんだよね。 アカバ〜アンマン シリアへ 前日のうちにジェットバスのアンマン行チケットを購入しておきました。 バスは朝出発なので、朝食も食べずにジェットバスオフィスへ。 今までになく、大型できれいな2階バスです。その上1階の広々VIP席に座らせてくれました。VIPでないのにVIP席・・いやいや、もしかして知らぬ間に外国人料金を払わされ、せめてもの良心の呵責として、VIP席があるのかも。 このところ二重価格生活をしている為、心がすさんですっかり疑い深くなっています。
ダウンタウンの方がお店も多かろう、とタクシーでダウンタウンに向かいその辺を歩き回ったのですが、いやどうしてどうして、レストランがありません!たまーに食堂やサンドイッチ屋はあるのですが、客層は男性100%。あそこに入ってご飯を食べたら、そうとう落ち着かないでしょう。 さんざん探し回ったあげく、チキンをぐるぐる回して焼いているおなじみの店を発見。その店のはしっこにひっそりと階段が。「2Fでごはん食べれる?」と聞いてみるとOKだそうな。そして上に上がると想像もつかない世界が! ・・・って大げさに言ってますが、要するに女性用の奥座敷ですね。やはり外から気軽に見える場所で、女性はご飯を食べないということでしょうか。 ぐるぐるチキン・ハーフと水しか頼まなかったのに、つけ合わせのサラダやホムス(パン)、ピクルスがやってきて、テーブルはいっぱいです。朝食抜きでもハーフチキン完食はけっこうきつい。でも味はいいのでせっせと食べました。 食後はひたすら町歩きに徹しました。バスの出発時間ぎりぎりになったらタクシーで移動すればいいので、あてもなくさまよい歩きます。 ダウンタウンのこの近辺は小さなお店やホテルがたくさんあって、人も多く、活気があります。日本とは違ったスタイルの商売方法がとってもおもしろい。青空本屋や青空ガラクタ市場、食料品はむき出しの上量り売りだし、洋服やインテリア用品も量が勝負!の陳列方法、とにかく何もかもが豪快です。 時間が近くなったので見物を切り上げてタクシーを拾い、ジェットバスオフィスへ向かいました。 乗客もどんどん集まってきて、その中にぺトラ遺跡で会った日本人学生がおりました。彼もちょうどダマスカスに向かうとのこと、せっかくなので一緒に行くことに。
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続きはシリア編へ |
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